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臨時休業のお知らせ

まことに勝手ながら、5月19日(月)は、
パセミヤは臨時休業とさせていただきます。

なお、5月21(水)も定休日のため、休みとなっていますので、
ご注意くださいますようよろしくおねがいします。

「無縁・公界・楽」と伝統的料理

「吹ク風ト、流ルル水ト。」の中原さんの書いた文章を読んでドキリとする。
伝統的料理-1
http://ho-bo.jugem.jp/?eid=580

引用
「Art de Faire」さんの書かれていることを読んで、フト、思いついたのは網野善彦さんの存在です。
網野さんの『無縁・公界・楽』という著作は、現代の一部の芝居者にどれだけの「自由」をもたらしたか。
そういう意味で、芝居者にもたらされた自由は、料理(しいては料理人)にはあまり影響していないのだろうか。
引用終わり

エンテツさん経由で、僕の書いた文章を読んで、思い浮かんだことを書いてくださっているのですが、いい読者ではないですが、網野さんの本を読んで刺激を受けた料理をつくるものとしては、痛いところをつかれたなと。

料理人や食に携わる人で、網野さんの本を読み、その意味するところのものを考えている人がはたしてどれくらいいるか?
いまだに、日本人の主食は米ですと断言して満足してしまう。
そこには、二重三重に難しい問題があります。
「伝統的な和食」ということばで想像されるのは特権階級の食事である本膳や懐石・会席・精進料理などで、日常の生活の中で、ひとびとが台所において、どうゆう風に食べる技術を積み重ねて来たかを考慮しない人が多すぎる。

それこそ、江原恵さんの「包丁文化論」の帯の文章を、
民俗学者の宮本常一さんが書いておられることは興味深いです。
料理人は、江原さんが何をいわんとしていたのかを理解しなかったでしょうし、網野さんだけでなく、柳田国男さんや宮本常一さんの著作から、なにも学ぼうとはしなかったように思います。
自分にとって都合のいい部分だけを引っ張ってくる人は多いですが。
宮本常一さん、野本寛一さんの著作は生活感に溢れているので
とても参考になります。
つくるとたべるという行為が、ひとりの人の日々の暮らしの中で乖離して来ている現状を見るにつけて、生きること住まうことと食べるという行為も乖離して来ているんだなと思います。

網野善彦さんにせよ、柳田国男さんにせよ、江原恵さんも
とても魅力的な世界観を提示していて、
呪縛されずに適切な距離をとることが難しく
かなり慎重に読む必要はありますが、
暮らしの中の食を真剣に考える時、いい導きの糸となるように思います。

小説ではないので、結末はありませんし、
試験ではないので、解答はありません。
そのつどそれぞれが考えて実践していくべきことだと思います

紀のなごみ

plum_1

お土産で頂きました〜、せっちゃん、あさちゃん、おおきに!

和歌山のうす塩仕立ての梅干しで「紀のなごみ」というそう。
大粒のよりすぐった梅を漬けたもので、ほんのりと甘く、酸味も穏やかで食べやすいです。

う〜ん、ごはんがすすみます。
おかんの好きそうな味です。

plum_2

地産地消の不思議

最近ふと気になったこと。

もともと「地産地消」とかまぁそれに類する言葉には違和感を持っているからかもしれませんが、テレビで、とりあげられていた飲食店。「地元京都産の野菜にこだわった」といいつつ、画面に映ったのは、「シャラン産の鴨」・・・。付け合わせが京都産の野菜だそうで。
折り込みのフリーペーパーにのっていた店。「身土不二」がモットーだそうで、大阪近郊の「減農薬」野菜(この表記止めましょうよ)を使用。料理写真の説明には、「イタリア産デュラムセモリナ粉を使ったパスタ」・・・。

都市部に住んでいて、地元の産物をみんなが消費すると、すぐに生産量が足りなくなる。理想論としてはいいんだけど現実から乖離しているのではと思う。

あれ、単に商売の契機にしたいだけなのかなと。江戸期に近郊農業が盛んになったのは拡大する都市でもある江戸の人口をまかなうためであって、地元の人の自給自足のためではありません。地方と都市、農村と都会は双極概念で結びついているのでどちらか一方だけでは成立しません。現代的生活の享受者(車、携帯、インターネット、宅配etc)が農村部に住んでいる場合もある。流通網が発達した現在では距離的概念だけではなく、時間的概念、経済的概念で、世界中のいろんな国と国がさまざまな関係で複雑に結びついています。

もし本当に「身土不二」を考えるなら、四里四方とか器の小さいことは言わずに、自分たちの食文化が、いろんな国の人々のおかげでなりたっている現状を受け入れるべきだと思う。けっして自分たちだけで世界が成り立っているとは考えないことです。

あ、高くても国産を買う、地元産を買うという行為を否定している訳ではありません。買うという行為は、その店なり企業也を応援する、支援するという意味合いもあるので。誰から何をどこでどう買うかということの意味を一度見直すことも必要です。

個人的に、いい商品が欲しいので、近くのやる気のない店で粗悪な商品を買うよりは、遠くでもいい商品であれば買うだろうし、もちろん近くにいいものを扱うところがあればそこで買うと思う。距離的尺度のみで購買行動を決定しようとするのはおかしいと思う。

サプライズ・ゲスト

昼の営業も落ち着き、ちょっとトイレにと思って店を出て歩いていたら
商店街の方から、にこやかに手を振りながらこっちに向かってくる女性二人。

ん、なんか見たことあるぞ〜と近づくのを待っていたら・・・。
なんでやねんと。
去年、取材で知り合って以来、
仲良くなった雑誌の編集者とライターさんでした。
会うのはひさしぶり。
どうも驚かそうと思っていたみたいで、
和歌山に梅干しの取材で関西に来ていて
最初からパセミヤに来るつもりで大阪に宿を取っていたそうです。
しっかりと飲んで食べるつもりで、時間に余裕をみて昼過ぎに登場。
飛行機の時間に間に合うかどうかわからんくらいまでゆっくりと。

気晴らしメニューは、
スモークサーモンとギャリさんのグリーンサラダ、煎り酒ドレッシング
ひじきとギャリさんの菊芋の和え物
レンズ豆とセロリ、ふだん草のスープ
鉄板焼き アスパラガス、甘長唐辛子、えりんぎ、えこふぁーむさんのフランクフルト
お好み焼、焼きそば
チーズ 白カビ:ブリー・ド・モー、青カビ:ブルー・ド・オーヴェルニュ、ウォッシュ:ラングル
白菜の古漬け、ごはん、加賀棒茶
でした。

ワインは、以下の二本。
白)2006 ジュリアン・メイエー ソリ 仏・アルザス
赤)2006 シャルヴァン ヴォアサン 仏・ローヌVDP

店も落ち着いたので、あれこれと近況報告して談笑。
ふたりとも東京からのお客様でもあるんですが、
しっかりと平日のパセミヤに馴染んでいました。

ライターさんは、
連れて行きたい店がいくつかかあるようで、
ずっと東京に来るように誘われてて、
編集者の方は、
あわせてみたい飲食業界の人がいてるそうで、
やっぱり東京に来るように言われて、
いけるといいなぁと。

みんな飲食業界への関わり方はそれぞれなんですが、
いまの動向を教えてくれるのでとてもいい勉強になります。
ふたりともまじめに取り組んでて、
自分の携わっている仕事の影響力もしっかりと理解していて
食の世界のことを真剣に考えているのでいい刺激になります。
話しているとどんどん人の名前や店の名前が出て来て、覚えきれないくらい。
こんな料理を食べたとかヒントももらえて、とっても中身の濃いひとときでした。

もっと頑張ろうっと。

wine

ギャリさんの野菜とスモークサーモンのサラダ 煎り酒ドレッシング

salad

今日は、米でお世話になっている「上田米穀店」のWEB担当の方がご来店(おおきにです)。
もちろん定食セットをお召し上がりいただいたのですが、すこしだけ気晴らしメニューを。

先日、仕込んだ煎り酒をオリーブオイルとあわせてドレッシングにして、三田のGGFARMから送ってもらったラディッシュ、レタスいろいろと江坂のクレヨンハウス大阪店で購入したお気に入りのスモークサーモン と組み合わせてサラダにしました。
ギャリさんの野菜は、味がはっきりしているのでなにか合わせるいいドレッシングはないかなぁと考えてて、思いついたのが煎り酒。
溜り醤油や鰹節を使わずに日本酒と梅干しだけで仕込んだのはドレッシングにするためでした。
たぶんいい感じではと思うのですが、もうすこし割合を考えてみるつもりです。

hijiki

もう一品は、ギャリさんの菊芋とひじきのサラダ。色はパプリカと新タマネギです。
蒸し煮にした野菜を汁ごとあわせてひじきとあえただけですが、いろんな素材の旨味が重なってええ感じの旨味になっているのではと。
しあげにオリーブオイルとヘーゼルナッツオイルであえています。

江原恵さんと批評

包丁文化論で世に出ることになった江原恵さんの提起した問題なり意味をいったいどれくらいの人が真剣に考えただろうかと思う。

いつも不思議に思うのがおせち料理で、毎年正月になると、もっともらしく日本古来の食文化を大切にしましょうと各種メディアを通じて宣伝されるのですが、すこし調べてみると曖昧なことが多く、「おせち料理」というものの実態が見えにくくなってきます。「喰積」や「蓬莱」と書いた時に、いったいどれくらいの人が理解するのかわかりません。正月になにがしかの料理を食べていたことは間違いないですが、現在のような豪華な食事ではなかったように思われます。地方によって産物が違いますし、風習や民俗もことなりますし、雑煮一つをとっても様々なので正月の過ごし方をひとつの枠でとらえようとすることに無理があるんですが。

栄養と料理のデジタル・アーカイブに江原恵さんの文章があったのでご紹介
http://eiyotoryori.jp/system/archive/abstlst.php?author=%B9%BE%B8%B6%B7%C3&kana=%A4%A8

現在、こういう書き方をする人や意識しながら作る人食べる人が少ないことに、食文化のあり方が如実に現れているように思います。 まぁ盛大に売り出して商売する側にとってちょっと目障りなのはすぐわかりますが。

おいしいものを食べることが出来たらそれでいいのにと思うのですが、そこにあやしげな理屈を紛れ込ませて権威を誇示しだすと話は厄介になってきます。

煎り酒雑感

遠藤さんのブログをいつものように見に行ったらなんか覚えのある文章があって、
ン?と思ってよく読んでみると・・・。

2008/05/02 江原恵さんの「煎り酒」そして「醤油とのあいだ」
(ザ大衆食つまみぐい)

僕の書いた雑文がご本人の目に留まったようで、
一つの記事にまでしていただき、お恥ずかしい限りなんですが、
先日書いた、煎り酒を久しぶりにつくってみました。

ume

いちばんシンプルに、日本酒と梅干しだけで。好みで、昆布や鰹節をいれてもいいですし、塩やみりん醤油などで味を調整してもいいです。このへんはほんま好みとしか言いようがないので好きに仕上げてください。

今回は、ちょうど開封してから日にちの経ったキモト仕込みの純米無濾過生原酒が手元にあったので昔の日本酒に近いかと。料理物語当時の日本酒が清酒ではなかった可能性もあるので風味が違うかもしれませんが。 梅干しの量は多めです。

半量くらいになるまで煮詰めて濾すとこんな感じです。
(写真がぼけててすみません)

irizake

少し濃いめに仕上げましたが、梅酢とはまた違う風味です。
塩味と酸味なので防腐効果も高いかと。

白身の魚や貝類と相性がよく、豆腐、野菜にもドレッシング感覚で使えます。何名かは食べて頂いた事があるかと。

刺身で食べるようになる前、醤油が広まる前には、魚介類をなますにして煎り酒であえて食べていました。(庶民一般までひろまっていたかは不明)

庶民の食生活はおそらくは、塩漬けが料理の基本要素のひとつで、鮮度のいい食材を当たり前のように使えるのは流通と保存技術の進歩のお陰であり、台所でおこなわれる調理のなかで今と比べて比重が大きいのは保存向けの加工で、鍋、釜といった道具類により出来る料理の幅はそんなになかったと思われます。

根本的に、「食事」を「楽しむ」という思考が一般化して来たのがいつくらいなのかに興味があります。生きる為に食べる食事のなかで娯楽の要素が強くなって来たのがいつなのかということで、観念的になったのと同じ時期なのではと思っています。

下町でワイン

wine_2

木曜日は、自然派ワインの伝道師BMOの山田社長が来店(おおきにです!)。
いつもお世話になっている桐谷姉さんももちろん同席。
山田社長のファンなんであれこれと考えつつ気晴らしメニューでおもてなし。
聞くと移動が多そうなスケジュールでしたので、こころもち塩気を強めにしてミネラル補給もかねて。ワインも自然派なんでミネラル感は相性いいはずと考えたのですがいかがだったでしょうか?(けど頭で考えるのと実際って違うから面白いというか悩むところ)

ということでご用意した気晴らしメニューは以下の通りです。
・たけのことわかめの煮物 ギャリさんのイングリッシュクレソン添え
takenoko
・ひじきとフジッリのサラダ仕立て 紫人参、パプリカ、新タマネギ、ギャリさんの間引き菜
pasta

・レンズ豆とセロリ、ギャリさんのふだん草のスープ
soup
・えこふぁーむさんの放牧黒豚バラ肉と春キャベツのトマト煮
pork
・ プランチャ(鉄板焼き)各種
甘長唐辛子、アスパラガス、エリンギ、さやいんげん、新ジャガイモ、えこふぁーむさんのフランクフルト
・お好み焼、焼きそば
・フロマージュ 白カビ:ブリー・ド・モー 、青カビ:ブルー・ド・オーヴェルニュ・レクリュ(無殺菌乳) 、ウォッシュ:ラングル
fromage

・豆乳プリン ジビッポ・ジェリーかけ
pudding
・リコリスとペパーミントのハーブティー

ワインは、
wine_1
白)2006 イル・ヴェイ オルトゥルーゴ 伊/エミリア・ロマーニャ
赤)2005 カトリーヌ&ピエール・ブレトン ブルグイユ アヴィス・ド・ヴァン・フォート 仏/ロワール
赤)NV ピエルパオロロペコラーリ リフレッシオーニ 伊・フリウリ
でした。ブルグイユは持ち込み

山田社長も、桐谷姉さんもちょうど一年ほどまえに知り合ったのですが、それ以来ずっといい刺激をもらっています。

先日のvini japonのときにもお会いしたのですが、その時はゆっくりとお話しする時間もなく、今回はいろいろと楽しく会話させてもらいました。

持って来てくださった、ブルグイユは試験的に全房浸漬でこの年のみ仕込まれたもので、果実味溢れ、のどごしなめらかで、とっても危険(?)なワインでした。気がつくとすぐボトルが空くようなワインでした。豚バラのトマト煮込みとも相性良かったのではと思います。

本来なら、店とゲストであったり、取引関係にあるので、それなりに距離を感じるはずなんですが、不思議なものでこちらからすると年長の同志のように感じています。食をもっと楽しく豊かに出来るはずで、身近なところで山田社長や桐谷姉さんのようにアグレッシブに活動している方がいてると、パセミヤも頑張らなきゃと思ってしまいます。といってもパセミやなりになんで、のんびりゆっくりですが。

みんなで協力しながらもっと食文化を楽しいものにしていきたいなと思った夜でした。

BMOの公式HP
http://www.bmo-wine.com/

山田社長のBlog「BMO山田恭路の日々の想い」
http://blog.livedoor.jp/bmowine/

桐谷姉さんのBlog「桐谷美穂のboire manger」
http://blog.livedoor.jp/bmokansai/

京野菜のイタリアンとケーキ屋さん

展覧会のついでに行ってみたかったイタリアンの京都店でランチ。

ランチメニューは以下の通り。
パスタとメイン、ドルチェは選べます。
・新玉葱のビアンコマンジャーレ
soup

・桜鯛のマリネのサラダ仕立て
antipast

・サーモンとズッキーニのトマトソーススパゲッティーニ
pasta

・イサキのポワレ 花菜の温かいスープ
(メインをプラスしてもらいました。)
isaki

パンは、ライ麦を配合したものと、バゲットの二種類
pan

・一保堂のほうじ茶のアフォガード
ice

エスプレッソ

料理は、どれもシンプルな味付けで、塩も控えめ。
たぶん食感も野菜に合わせてそれぞれ別々に仕上げているので、見た目のシンプルさの割に手が込んでいるように思います。本を見ているとトマトソースをとても軽めにしか煮込んでいなかったのでどんな味か興味津々だったのですが食べて納得。こんなに軽くてもいいんですね。
あ、オリーブオイルはフクちゃんとこでも扱っているサルヴァーニョなんで軽いタイプ。たぶん野菜を引き立てるために選んでいるんだと。
組み合わせや盛りつけや味わいの変化のつけかたなどとても勉強になったのですが、たぶん料理を考えた人と作っている人が別なためか、いまいちピントが合っていないように感じました。
ほうじ茶のアフォガートは、ドルチェの本で見ててとっても楽しみにしていましたが、お茶の香ばしさが心地よくってホンマ美味しかったです。抹茶のアイスも好きなんですが、ほうじ茶のアイスもいいですね。
食べてから、展覧会に行って、帰り道に平安神宮近辺の美術館に来たら絶対といっていいくらい寄っているかもというケーキ屋に。ちょっと小休止てな場所にあるんです。素朴な味わいで好きなケーキ屋さんで、ここのホットチョコレートが美味しいんです。
cake

あとは、明治屋に寄って店で使えそうな食材を物色。
オーガニック系の食材も何気にあるので面白いです。
天然原料のみで製造されたという英国モンドヴィーノのクラッカーを二種類と、プルネッドゥ社のトローネ(はちみつと卵白とナッツで作られたイタリア・サルデニア島のお菓子)を購入。気晴らしメニュー行きですね。

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